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SaaS: プロダクトが勝手に売れるのにまかせようとしてはいけない、セールスせよ

If SaaS Products Sell Themselves, Why Do We Need Sales? | Andreessen Horowitz

ベンチャーキャピタルのブログなので、エンタープライズ向けに SaaS を売ろうというベンチャーに向けた文章。SaaS のセールス方法について。

  • 課金前に無料で試用できるフリーミアムモデルの隆盛から、SaaS プロダクト自身がその販売促進になっているという考えが流行っているようだが、筆者はそれは間違いだと考える。
  • エンタープライズ向けセールスの役割は、顧客企業の内部の購買プロセスの助けをしてやることだ。
    • 顧客の知らなかった新たな価値を伝えてやる必要がある。とうぜん予算枠などがあるわけではない。
  • SaaS プロダクトの導入を決断させるには、「Why buy」「Why you」「Why now」の 3 ステップがある。
  • Why buy: そもそもなぜプロダクトを導入するのか
    • まず自分たちを理解してもらう前にこちらが顧客のビジネスを理解し、それに対して自分たちのプロダクトがどういう価値を発揮できるのかを提示する。
  • Why you: なぜ自分たちのプロダクトを選ぶのか
    • 競合との比較を行うステップ。
    • その際ビジネスのレベル・アーキテクチャのレベル・機能のレベルの 3 レイヤがあり、それぞれ会社の中の違った層に響く。
    • 競合とは別のスタートアップだけでなく、オンプレミスのパッケージ、内製の手法、中堅ベンダーによる製品などもそれに含まれる。
  • Why now: なぜ他の分野に投資するのではなく今なのか
    • 自分たちの価値を定量化して提示するステップ。
  • SaaS は勝者の総取り(winner-take-all)市場であり上陸と開拓(land-and-expand)戦略が必要だが、上陸すれば開拓できるというものではない。
    • 顧客の開拓に投資し、顧客を味方につけることができれば、製品の販売にもつながるだろう。