『Bird by Bird: Some Instructions on Writing and Life』という、書くことについて書かれた本の断章。プロでもはじめからよいものなど書けないのだという告白であり、文章を書こうとする人を励ましてくれる内容のようだ。この本自身も良い本のようだけれど、残念ながら日本語訳はない。
- どんな文章の名手も、最初の原稿はひどいもの。
- 優雅な気分であふれ出る才能を感じながら書いているわけではない。
- 筆者の知るある書き手は毎朝自分に向かって、「選択肢がないってわけじゃない……書くか、自殺するかだ」
- 最初の原稿ってのは子供のそれ。
- 誰も見ない。好きに書いたらいい。
- 理性的な頭では書けないようなものを書いてみる。
- 6ページ書いて最後の最後に自分でも予期しなかったものが現れるかもしれないし、それはそれまでの5ページ半がなければ到達しえなかったものだ。
- 筆者がフードレビューをしていたときの経験。
- やはり恐慌におちいる時はあった。そんな時にも結局、ひどい初稿を書く、というところに落ち着く。ただ指を動かしてタイプする。
- 翌日、何とか使えるところを探しだす作業に入る。
- こんなことを毎月繰り返している。
- 良い文章というのは最初のあがきから始まるもの。とにかく紙に書かれたものからはじめる。
- 最初の原稿は "down draft"、ただ書き留める(get it down)だけ。
- 次の原稿は "up draft"、修正する(fix it up)から。
- 三番目の原稿は "dental draft"、ひとつひとつ、まずい点がないかチェックする。
具体的なエピソードについては原文を参照されたい。